七夕の国

人間はみんな僕たちを、愛しい物語として語り継いでいる。でも、今はだいぶ辛い。僕達を作り出してくれた人間には感謝している。でも何世紀も過ごしていれば、好きな人だって変わってくる。毎年1度しか会えない人なんて、好きになっても仕方がない。愛があれば関係ない。そんな事を昔は幾らでも言えたが、今はどうだろう。口からは出ない。織姫もきっとそうだろう。僕ら二人は終わりの無い7月7日を繰り返してる。だから最近、文明が滅べば僕たちもいなくなるのかなと思ってしまう。

こんな終わりのない物語初めから無ければ良かったのに。