3月7日←3月6日

家に帰る。おじいちゃんとおばあちゃんがいる。二人から話を聞かされる

おば「そりゃあねぇ。おじいさんが突然もう外に出てはいけないなんて、言ってきた時はびっくりしたわよ。でもね同じ境遇の人の話を聞いたら、大丈夫って言われたよ。その大丈夫に私はどれだけ救われたか分からないねぇ。」

2つの家の写真をおばあさんに見せられる。それが間取りや、寝床の位置が酷似している。一つの部屋は夫婦が住んていた場所。もう一つの部屋は女性が一人で暮らしていた部屋。食器の全てに人間の顔が印刷されてあったり、ろうかに布団が敷いてあったり、押入れに食器が入れてあったりした。その妻は今から一週間前に亡くなったらしい。

おば「似るもんなのさ、こういうのって」と言われ胸ぐらを摑まれ顔を近づけてくる。

そこで夢から覚める

目を覚ますと母の顔がある。鼻と鼻が当たるか当たらないかの距離感だ。一瞬にして人生最大の恐怖を感じる。


数秒経って普通の母だと気付く。こっちが現実だ。

七夕の国

人間はみんな僕たちを、愛しい物語として語り継いでいる。でも、今はだいぶ辛い。僕達を作り出してくれた人間には感謝している。でも何世紀も過ごしていれば、好きな人だって変わってくる。毎年1度しか会えない人なんて、好きになっても仕方がない。愛があれば関係ない。そんな事を昔は幾らでも言えたが、今はどうだろう。口からは出ない。織姫もきっとそうだろう。僕ら二人は終わりの無い7月7日を繰り返してる。だから最近、文明が滅べば僕たちもいなくなるのかなと思ってしまう。

こんな終わりのない物語初めから無ければ良かったのに。

マフィア

女の子とメッセージのやり取りをしているおじさん。明日会う約束をしている。ホテル代はこちら持ち。それに加えて1回5万円。おじさんはニヤニヤと、明日が待ちきれない様子。

次の日。女の子が寄ってくる。いつも通りのキモオジだとでも思うような喜悦も驚嘆もない表情をした。早く済ませようとおよそ初対面の人に対してとは思えない対応で、段取りを進めていく。エレベーターに向かうまでに、おじさんは、何カップなのかとか、周期はどれくらいなのかとか、デリカシーのない質問を続けた。エレベーターが3階につき、扉が開いた時には、女の子のおじさんに対する目は人に向けるものでは無くなっていた。おじさんが部屋の扉を開けて女の子を誘導し、部屋に招き入れ、鍵を閉める。女の子はすぐに、ベットに腰掛けスマホを弄り始める。まずはスマホを奪い、その後、人差し指と中指を鋭く伸ばし喉を強く突く。息が出来なくなって苦しそうにしている女の子は、おじさんと初めて目を合わせた。おじさんは女の子苦を悲しそうに見つめた。時期にどちらも涙が零し始めて、女の子が苦しまなくなった時にベットの上で2人の涙が混じり合った。直ぐにおじさんは電話かけて、愛でるように抱きしめた。その後部屋に入ってきたスーツ2人がおじさんと女の子を引き離して、袋詰めし易い様に体を切った。それを見ておじさんはわんわんと泣いている。おじさんはこの仕事が終わったあと、毎回思うもうこんな仕事はやめてしまおうと。